三菱自動車が北米市場向けに、新型フルEV「エクリプス スポーツバック(Eclipse Sportback)」を2027年モデルとして発表した。三菱の公式発表によれば、同車はルノー・日産・三菱アライアンスのパートナーである日産自動車が開発する次世代「日産リーフ」をベースとしており、2026年晩夏から秋にかけて北米で発売予定だという。1990年に北米デビューを果たしたスポーツクーペ「エクリプス」の名を冠する新モデルは、三菱のEV戦略における重要な一手として注目を集めている。
この記事のポイント
- 「エクリプス」の名称が34年ぶりに復活し、フルEVのスポーツバックSUVとして2027年モデルが北米デビュー
- 次世代日産リーフをベースに三菱独自のフロント・リアデザインや専用ホイールを採用
- 2026年晩夏〜秋の北米発売を予定、価格や詳細スペックは近日中に公開予定
「エクリプス」名称の復活と電動化の意義
三菱自動車の公式プレスリリースが明らかにしたところによると、新型「エクリプス スポーツバック」は1990年に北米市場へ初登場したスポーツクーペ「エクリプス」の名称を受け継ぐ新世代モデルだ。かつてのエクリプスはシャープなスタイリングとターボエンジンで多くのカーファンを魅了したが、2011年に一度姿を消した。その後「エクリプス クロス」というSUVに名前が流用されたものの、スポーツモデルとしての文脈はしばらく途絶えていた。
今回の「エクリプス スポーツバック」は、そのスポーティな世界観をEVで再構築しようという試みと見ることができる。単なるネーミングの流用ではなく、「スポーツバック」という車体形状を掲げることで、実用性とスタイルの両立を明確に打ち出している点が興味深い。三菱にとってもEVブランドイメージを高める絶好の機会であり、アイコニックな車名を戦略的に活用した判断と言えるだろう。

次世代リーフベースで何が変わるか
技術面で注目すべきは、同車が日産の次世代リーフをプラットフォームとして活用している点だ。三菱の公式発表では、フロントとリアのフェイシア(バンパー・グリル周辺)が三菱独自のデザインに刷新され、ヘッドライト・テールライトの灯火パターンも専用品となると説明されている。さらに、スポーティな印象を与えるアルミホイールや三菱のトリプルダイヤモンドバッジが採用されるとのことだ。
ルノー・日産・三菱のアライアンスにおけるプラットフォーム共有は今に始まったことではなく、三菱「アウトランダー」と日産「ローグ」の関係が代表例として知られている。今回も同様の手法で開発コストを抑えつつ、外観や装備で差別化を図る戦略だ。ただし、航続距離・充電性能・出力などの具体的なスペックについては「近日中に公開予定」とされており、現時点では詳細不明な点が多い。次世代リーフがどれだけのバッテリー性能を持つかが、このモデルの商品力を左右する大きな要素となるだろう。
三菱EVの歴史と「Momentum 2030」戦略
エクリプス スポーツバックを語る上で、三菱のEV開発の歴史は外せない。公式発表によれば、三菱は1970年代からEV開発に取り組んでおり、2009年には世界初の量産型電気自動車「i-MiEV」を発売。2011年には米国・カナダでも販売を開始した。さらに2012年には「アウトランダーPHEV」を世界初のプラグインハイブリッドSUVとしてグローバル投入している。
こうした実績を踏まえ、三菱が掲げる中期事業計画「Momentum 2030」では電動化を4本柱のひとつと位置づけている。2030年度まで毎年少なくとも1台の新型または大幅改良モデルを発表する方針で、エクリプス スポーツバックはその象徴的な第一弾とも言えるポジションにある。また、2027年初頭にはアウトランダーをベースにしたオフロード特化の新派生モデルも予告されており、三菱の北米ラインアップが一気に刷新されていく流れが明確になってきた。
発売時期と今後の情報解禁スケジュール
三菱の公式発表では、エクリプス スポーツバックEVは2026年の晩夏から秋にかけて北米で販売を開始する予定とされている。2027年モデルとして登録される点から、モデルイヤーの区切りを意識したタイミングでの投入となる。
一方、価格・詳細スペック・グレード構成については「近い将来に公開する」とのみ案内されており、現時点では未発表だ。日本市場への導入については今回のプレスリリースには言及がなく、当面は北米専売モデルとして展開される見込みが高い。エクリプス スポーツバックが国内市場へ波及する可能性については、続報を待つ必要がある。関心を持つドライバーにとっては、次のアナウンスが大きな情報解禁のタイミングになりそうだ。
Roadly編集部コメント
「エクリプス」という車名を聞いて、90年代のスポーツクーペを思い浮かべる世代には感慨深いニュースではないだろうか。ただし今回のエクリプス スポーツバックは、あの時代のピュアスポーツとは異なるEVコンパクトSUVという方向性であり、同じ名前でも文脈は大きく変わっている。日産リーフ次世代型との共用プラットフォームは効率的な開発手法として理にかなっており、三菱がどれだけ独自性を上乗せできるかが評価の分かれ目になるだろう。価格帯や航続距離がどのラインに収まるかによって、市場での競争力は大きく変わる。続報を楽しみに待ちたい。
エクリプス スポーツバックEVの詳細スペックと価格は近日発表予定。三菱のEV戦略がいよいよ本格始動する2026年後半、続報から目が離せない。
情報源・出典
- 媒体:media.mitsubishicars.com(海外)
- 元記事タイトル:Mitsubishi Motors to Debut New Electric Vehicle in North America, Vehicle to be Named Eclipse Sportback
- 元記事URL:https://media.mitsubishicars.com/
本記事は上記の海外メディア記事を情報源として、Roadly編集部が事実情報を再構成・独自視点で執筆した解説記事です。元記事の文章・構成・画像を複製したものではありません。詳細な原文は上記リンクよりご確認ください。
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