メルセデスAMG CLA 45 4MATIC+ 2026年発表|0-100km/h 2.7秒・680PSのコンパクトEVスーパースポーツ
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メルセデスAMG CLA 45 4MATIC+ 2026年発表|0-100km/h 2.7秒・680PSのコンパクトEVスーパースポーツ

2026.07.10

2026年7月9日、ドイツ・アファルターバッハから衝撃的なニュースが届いた。メルセデスAMGが正式発表した「CLA 45 4MATIC+」は、コンパクトクラスのボディに3基のアキシャルフラックスモーターを搭載し、システム最高出力500kW(680PS)・最大トルク1,759Nmを誇る完全電気駆動のパフォーマンスモデルだ。0-100km/h加速は2.7秒(1フットロールアウト計測)と、かつてのスーパースポーツカーに匹敵する数値を叩き出している。セダンとシューティングブレークの2ボディ同時展開となるこの新型モデルは、コンパクトEVスポーツの概念をまるごと塗り替える存在として注目を集めている。

この記事のポイント

3基のモーターが生む680PS

メルセデスAMG公式が発表した最大の技術的ハイライトが、3基のアキシャルフラックスモーターによるパワートレインだ。アキシャルフラックスとは、電磁束がモーター軸と平行に流れる構造のことで、従来の一般的なラジアルフラックス型に対し、中心部品がフラットなディスク状になるのが特徴。2枚のローターがステーターを左右から挟み込む「H配置」によって、非常にコンパクトなボディのなかに高出力・高連続出力を両立させている。

フロントに1基、リアに2基という配置で、フロントモーターの幅はわずか約9cm、リアの各モーターも約8cmにすぎない。リアのHigh Performance Electric Drive Unit(HP.EDU)が最大500kW(680PS)を担い、フロントは最大225kW(360PS)の「ブースターモーター」として機能する。低負荷走行時にはディスコネクトユニット(DCU)がフロントモーターを瞬時に切り離し、引きずり損失を最小化する設計だ。この技術は新型メルセデスAMG GT 4ドアクーペで先行採用されており、それをコンパクトクラスへ落とし込んだことがCLA 45の大きなトピックといえる。

システム全体のスペックは最高出力500kW(680PS)、連続出力450kW(612PS)、最大トルク1,759Nm。駆動方式はフルバリアブル4WD「AMG Performance 4MATIC+」で、3基のモーターを独立制御することで前後トルク配分と左右リアのトルクベクタリングをシームレスに行う。後輪のみの駆動と4WDの切り替えは体感できないほど滑らかだという。

3基のモーターが生む680PS

2.7秒の加速と270km/h

プレスリリースが誇る0-100km/h加速2.7秒という数値は、1フットロールアウト(発進前の約30cmを計測から除外する欧州式計測法)によるもの。通常計測でも3.0秒であり、いずれの基準でもスーパースポーツカーの領域に踏み込む数字だ。最高速は電子リミッターにより250km/hに制限されているが、オプションの「AMG DYNAMIC PLUSパッケージ」を装着することで270km/hまで引き上げられる。

シャシーにはAMG RIDE CONTROLスポーツサスペンション(スチールスプリング)とアダプティブ3ウェイ可変ダンパーを採用。フロントは3リンク、リアはマルチリンク式(ラウムレンカー)で、ダンパー特性はComfort・Sport・AMGFORCE S+の3段階から選べる。走行プログラムはAMG DYNAMIC SELECTの6種類に加え、AMG DYNAMIC PLUSパッケージで「RACE」モードが追加され、最大7種類の選択肢が用意される。

RACEモードではローンチコントロールが使用可能になるほか、発進時には専用サウンド・自動シートベルト引き込み・照明・シートバイブレーションによる演出が加わるなど、サーキット走行を強く意識した仕様となっている。ECOモードでは逆にフロントモーターを切り離した純粋なリア駆動で航続を最大化し、低ミュー路向けの「Glätte(グレッテ)」モードは雨・雪・氷路でのトラクション確保を優先する。

2.7秒の加速と270km/h

94kWh・330kW急速充電の実力

完全電気自動車として、バッテリーと充電性能は購入を考えるうえで外せないポイントだ。搭載するリチウムイオンバッテリーの実用容量は94kWh。公式発表によれば、アノードにシリコン酸化物をグラファイトと混合することで、従来の純グラファイトアノード比で重量エネルギー密度を最大20%向上させており、体積エネルギー密度は680Wh/lに達する。このバッテリーは新型メルセデス・ベンツGLCで先行採用されたものをベースに、CLA 45の高性能要求に合わせて動作領域を調整したものだという。

システム電圧は800V。DC急速充電の最大出力は330kWで、10〜80%の充電が約22分で完了する。さらに注目したいのが「10分で270km以上の航続を回復」という数値で、高速道路上のサービスエリアでコーヒーを飲む程度の時間で300km近い距離が手に入る計算だ。AC充電は最大22kWに対応する。

WLTP暫定値による航続はセダンが670km超、シューティングブレークが640km超。消費電力はセダンで16.5〜18.7kWh/100km、シューティングブレークで17.4〜19.6kWh/100kmとなっている(いずれも暫定値)。マルチソースヒートポンプを標準装備しており、外気・駆動系廃熱・バッテリー廃熱の3つを同時活用することで冬季の効率低下を抑える設計だ。ナビゲーションの「Electric Intelligence」と連動し、急速充電スポットへの到着に合わせてバッテリーの温度調整を自動で行うプレコンディショニング機能も備わる。

94kWh・330kW急速充電の実力

EV時代の「音」への回答

EVのスポーツモデルが直面する課題のひとつが「ドライビングエモーション」の演出だ。メルセデスAMGはこの点に対し、AMGFORCE S+モードで本格的な疑似エンジンサウンドシステムを用意した。

特筆すべきはその作り込みの深さで、単純な合成音ではなく、リファレンス車として実際のメルセデスAMG A 45 Sをローラーベンチに載せ、13本のマイクで1,600回以上の測定を実施。収録した1,600以上の音声ファイルをリアルタイムミックスシステムが走行状況に応じて組み合わせることで、AMG直列4気筒エンジンの特徴的なサウンドを再現するという。バーブル(アイドリング時のくぐもった音)や加速音など、エンジン車が持つ音の表情を丁寧に再現する姿勢は、AMGのこだわりを感じさせる。

音だけでなく、疑似シフトチェンジ時のトルク遮断(Zugkraftunterbrechung)、シートシェーカーによる振動、ドライバーディスプレイへの回転計とギア表示も組み合わせることで、マルチセンサリーな体験を提供する。ステアリングのパドルを使った手動シフト操作(AMG SPEEDSHIFTスタイル)も可能で、従来のAMGモデルを愛するドライバーが違和感なく乗り換えられるよう配慮されている。サウンドはスライダーでPowerful・Balanced・Minimalの強度と、ClassicからFuturisticまでのキャラクター軸を組み合わせて調整できる。

EV時代の「音」への回答

アクティブエアロとサーキット機能

CLA 45 4MATIC+には、このセグメントでは初となるアクティブエアロダイナミクスが採用されている。セダンはアクティブリアスポイラー、シューティングブレークはルーフエッジスポイラーがそれぞれ走行プログラムや速度に応じて角度を変化させ、ダウンフォースと空力効率を最適なバランスに保つ。ECO・Comfort・Sportモードでは145km/hを超えると作動し、AMGFORCE S+とRACEモードでは即座に展開する。ステアリングのサテライトスイッチから手動操作も可能だ。

前面の冷却ルーバーも電動可変式で、約250km/hまで閉じたまま維持することで空気抵抗を低減し、冷却が必要になった時だけ8段階で開く。cD値はセダンで0.23、シューティングブレークで0.26と、高性能スポーツモデルとして優秀な数値をマークしている。

オプションの「AMG DYNAMIC PLUSパッケージ」を選択すると、サーキット走行向けの「AMG TRACK PACE」が利用可能になる。走行中に80以上の車両データを毎秒10回記録し、ラップタイムやセクタータイムをマルチメディア・ヘッドアップディスプレイ・メーターに表示。ニュルブルクリンクやスパ・フランコルシャンなど世界的なサーキットのコースデータを工場出荷時から収録しており、MBUXのAR技術を使ったブレーキングポイントの可視化や理想ラインの画面表示にも対応する。また「Predictive Performance Manager(PPM)」がコース区間に応じて出力を自動最適化し、好タイムを狙う走りを支援する。

アクティブエアロとサーキット機能

デザインと内装のポイント

外観はAMG専用のパナメリカーナグリル(縦10本ストレーク・クロム仕上げ、中央にスリーポインテッドスター)を核に、シャークノーズのロングフードとパワードームがスポーティな存在感を演出する。拡幅されたフロントフェンダーはワイドな前輪トレッドに対応したもので、低いグリーンハウスと相まって力強いシルエットをつくり出す。標準ホイールは19インチ(前245/40 ZR19・後265/40 ZR19)で、オプションで20インチ(前255/35 ZR20・後275/35 ZR20)や鍛造ホイールも選択できる。

ボディサイズは全長4,742mm・全幅1,859mm・全高1,469mm(セダン)で、ホイールベースは2,790mm。荷室容量はセダン390L・シューティングブレーク450L、さらに前席床下のフランクが両車で101L確保されている。車両重量はセダンが2,280kg(DIN)と、3基のモーターと大容量バッテリーを積むことを考えれば現実的な数値に抑えられている。

内装は両ボディとも純粋な4人乗りで、AMGパフォーマンスシートとシートシェーカーを標準装備。MBUX第4世代はMB.OSをベースに市販車として初めてChatGPT・Microsoft Bing・Google GeminiのAIを統合し、複雑な複数ステップの対話が可能なバーチャルアシスタントをアバターとして表示する。AMG専用アプリ「AMG PERFORMANCE MENU」では出力・エネルギーフロー・横G・バッテリー状態などをリアルタイムで確認でき、走りを数値で楽しむ使い方も想定されている。

デザインと内装のポイント

日本導入と価格の見通し

今回の発表はあくまでも欧州向けの公式プレスリリースであり、価格・日本への導入時期・国内仕様は現時点で未発表だ。消費電力・航続距離・CO2排出量の数値も暫定値で、正式な認証後に変更される可能性がある点に留意が必要だ。

参考として、ベースとなるメルセデス・ベンツCLAは「欧州カー・オブ・ザ・イヤー2026」を受賞しており、2025年のユーロNCAPテストで最高安全評価を獲得したモデルでもある。AMG CLA 45 4MATIC+はそのプレミアムなベースに、アファルターバッハのAMGが磨き上げたパフォーマンスを乗せた最上位モデルだ。日本市場へのCLAシリーズ導入が進めば、CLA 45もその流れで上陸する可能性は十分あるとみられるが、現時点ではRoadly編集部としても続報を待つ段階だ。

日本導入と価格の見通し

主要諸元(欧州仕様・暫定値)

項目 CLA 45 4MATIC+ セダン CLA 45 4MATIC+ シューティングブレーク
モーター 3基のアキシャルフラックスモーター
最高出力 500kW(680PS)
連続出力 450kW(612PS)
最大トルク 1,759Nm
駆動方式 フルバリアブル4WD(AMG Performance 4MATIC+)
0-100km/h加速 2.7秒(1フットロールアウト)/3.0秒
最高速 250km/h(AMG DYNAMIC PLUSで270km/h)
バッテリー容量 94kWh
システム電圧 800V
最大DC/AC充電 330kW / 22kW
航続(WLTP・暫定) 670km超 640km超
消費電力(暫定) 16.5〜18.7kWh/100km 17.4〜19.6kWh/100km
全長×全幅×全高 4,742×1,859×1,469mm 4,742×1,859×1,471mm
ホイールベース 2,790mm
cD値 0.23 0.26
車両重量(DIN) 2,280kg 2,295kg
荷室容量(VDA) 390L 450L
フランク(前トランク) 101L
乗車定員 4名

※欧州発表時の公式値です。消費電力・航続距離・CO2排出量は暫定値で、正式認証後に変わる場合があります。価格・日本導入時期・国内仕様は未発表です。「1フットロールアウト」は計測から除外する発進距離(1フィート=30.48cm)を指します。

Roadly編集部コメント

「コンパクトなボディにスーパースポーツの加速」という矛盾を、3基のアキシャルフラックスモーターという技術で正面突破してきたのがこのCLA 45だ。680PSというスペックはポルシェ911ターボSやフェラーリの一部モデルにも匹敵する数値であり、それがCセグメント相当のサイズに収まっているというのは、EV時代ならではの逆転劇といえる。一方で車両重量が2,280kgに達することは走りの質感に影響する可能性もあり、実際の試乗感がどうなるかは気になるところ。疑似エンジンサウンドや疑似シフトチェンジへのこだわりは、エンジン車文化を愛するドライバーへの丁寧な橋渡しとして評価したい。

発表されたスペックだけを見ても、新型AMG CLA 45 4MATIC+がコンパクトEVスポーツの歴史を塗り替える存在であることは疑いようがない。日本導入の続報が届き次第、Roadly編集部でも改めて詳しくお伝えする予定だ。

情報源・出典

本記事は上記のメーカー公式プレスリリースを情報源として、Roadly編集部が事実情報を再構成・独自視点で執筆した解説記事です。プレスリリースの文章・構成・画像を複製したものではありません。詳細は上記リンクよりご確認ください。

※本記事は情報提供を目的とした解説であり、商品・サービスの購入や投資判断を推奨するものではありません。スペック・価格・発売時期等は変更される場合があります。

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