レンジローバー スポーツSV 2024年式レビュー|3200万円超のSUVはDBX707やカイエンを超えるか
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レンジローバー スポーツSV 2024年式レビュー|3200万円超のSUVはDBX707やカイエンを超えるか

2026.04.04

かつての「SVR」という称号を捨て、新たに「SV」を名乗る2024年式レンジローバー スポーツSV エディション ワン。英国の人気カーチャンネル「Harry’s Garage」が、168,000ポンド(日本円換算で約3,200万円超)というプライスタグを持つこの1台を徹底的に掘り下げた。比較対象はアストンマーティン DBX707とポルシェ カイエン ターボ GT パッケージという、ライバル中のライバル。3台を乗り比べた実体験に基づくレビューは、ラグジュアリースポーツSUV市場の勢力図を改めて問い直す内容になっている。週末に本気で走りたい、でも家族との旅も妥協したくない、そんなドライバーにとって必見の一本だ。

この動画のみどころ

SVRからSVへ、何が変わったか

長年にわたってレンジローバー スポーツのフラッグシップとして君臨してきた「SVR」が、ついに「SV」という新たな名称に刷新された。Harry’s Garageの動画でも触れられているが、この命名変更は少々わかりにくい側面もある。「SV」はランドローバーの最上級ラグジュアリーモデルにも使われる称号であり、スポーツ性を前面に押し出してきたSVRファンにとっては戸惑いを覚える部分もあるだろう。

とはいえ、クルマそのものの進化は疑いようがない。外観では大型のカーボンボンネット、カーボン製トリム、フロントの深いエアダム、そして4本出しエキゾーストが視覚的な迫力を演出。初年度のみ生産される「エディション ワン」は受注生産扱いで、台数も限定されるため希少性は高い。23インチホイールの背後に収まる巨大なブレーキキャリパー(オプションのカーボンセラミックブレーキを選択すれば440mmという驚異的なサイズ)は、このクルマが単なる見た目のスポーツSUVではないことを物語っている。

動画スクリーンショット

心臓部はBMW M5 CSゆずりのV8

メカニズム面で最も注目すべきは、BMW製4.4リットル・ツインターボV8エンジンの搭載だ。このユニットはBMW M5 CSと同一のチューニングが施されており、最高出力635馬力、最大トルク750Nmを発揮。さらにローンチコントロール使用時には800Nmに達するとされており、レンジローバー スポーツとして初めて600馬力の大台を超えた。

動画内でもエンジンスタート直後のV8サウンドが印象的に捉えられており、「確実にV8のルンブルが聴こえる」とハリー氏がコメントしている。最高速度は約180mph(約290km/h)に達するともいわれ、ラグジュアリーSUVの枠を大きく超えた動力性能を持つ。

サスペンションもこのクルマの大きな特徴だ。マクラーレンが自社のスーパーシリーズに採用している「油圧リンク式サスペンション」を取り入れ、ランドローバーのSVO(スペシャルビークルオペレーションズ)部門が独自にチューニング。通常のレンジローバー スポーツより車高を10mm低く設定し、SV専用の「SVモード」を起動すれば標準比で25mm低くなる。リアにはまったく異なるサブフレームを採用しており、通常走行時とは別次元のコーナリング性能を実現していると動画では説明されている。

動画スクリーンショット

DBX707・カイエンとの3台比較で際立つ「快適性」

Harry’s Garageが今回のレビューで特筆すべき点は、アストンマーティン DBX707とポルシェ カイエン ターボ GT パッケージという強力なライバル2台と同時期に乗り比べているところだ。性能面ではいずれも甲乙つけがたいスペックを持つが、動画を通じてレンジローバー スポーツSVが優位性を見せたのは「キャビンの快適性と上質感」だという。

後席の居住性については、カイエンに比べてはるかに余裕があるとの評価が動画でも語られている。シートバックの角度、ヘッドルーム、全体的な空間の広がりなど、実際のロードトリップや家族での長距離ドライブを想定した際にレンジローバーが一歩リードしているようだ。SV専用の専用シートも装備され、インテリアの質感向上に貢献している。

この「走りも室内も妥協しない」というコンセプトは、30〜40代の週末ドライバーにとって非常にリアルな訴求ポイントといえる。サーキット走行を念頭に置いた硬派な設定よりも、ワインディングを気持ちよく走りつつ、帰りは疲れを感じさせない快適さで自宅に戻れるクルマ――それがスポーツSVの目指す姿かもしれない。

動画スクリーンショット

Roadly編集部コメント

Roadly編集部としては、このレンジローバー スポーツSVの最大の魅力は「2つの顔を持つ贅沢さ」にあると見ている。635馬力のV8とマクラーレン譲りのサスペンションを持ちながら、後席の居住性や荷室の実用性ではカイエンやDBXを上回るとされる点は、週末ドライバーとして非常にそそられる。税込み実勢価格が約3,200万円超(英国価格から試算)というプライスは国内では超弩級の存在だが、「SUVというカテゴリで性能も快適性も最上を求める」層にはリアルな選択肢になりうる。タイヤがフロント285、リア305という前後異サイズ設定を採用している点も、ハンドリングへのこだわりが感じられ興味深い。Harry’s Garageの動画では実際の走行シーンも収録されており、文字では伝わりにくいサウンドや挙動の変化は、ぜひ動画で確認してほしい。

SUVの快適性とスーパーカー的な動力性能を両立させた2024年式レンジローバー スポーツSVの全貌は、「Harry’s Garage」の動画で余すことなく語られている。DBX707やカイエン ターボ GTとのリアル比較も含めた濃密なレビューは、スポーツSUV選びの参考として必見だ。

動画情報

※本記事は上記の動画を参考に、編集部が独自に構成・執筆しています。

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