仕事を終えて、車に乗る。
まだ、明るい。
4月までは、もう暗かったはずなのに。
仕事帰りの空が、まだ青いままの時間が、少しずつ、長くなっている。
そんな夕方、来てませんか。
冬のあいだ、夕方は短かった。17時にはもう、街灯がついていた。仕事帰りは、いつも夜だった。
それが、いつの間にか、変わっている。
18時を過ぎても、まだ空が青い。信号待ちのあいだに、ふと気づく。夏に、近づいている。
夕方の渋滞が、嫌じゃなくなる
普段なら、うんざりするはずの渋滞。それが、いまは少し違う。
同じ道、同じ時間。冬の渋滞と、いまの渋滞では、気持ちがぜんぜん違う。
空が、まだ明るいから。
冬は、止まっているあいだも、外は暗い。テールランプの赤い列が、ずっと続いている。早く家に帰りたい、それだけだった。
いまは、その赤い光の向こうに、まだ青がある。止まっていても、なんだか、許せる。
渋滞が嬉しくなるわけじゃない。でも、嫌じゃなくなる。それだけで、平日が少し変わる気がする。
車の中で、
伸びていく季節がある。
伸びていく季節がある。
ほんの少しだけ、こだわる
この時間を、もう少し気持ちよくするなら、ほんの少しの工夫でいい。
サングラスを車に置いておく
夕方の西日は、思ったよりまぶしい。
帰り道を、ちょっとだけ遠回りする
5分でいい。
少しテンポのある曲を、選んでみる
それだけで、ただの帰り道が、“夕方の帰り道”に変わる。
夏に向かう、ということ
夕方が長くなる、ということは、夏が、近づいているということだと思う。
そのうち、19時でもまだ明るくなる。20時で、ようやく日が落ちる。エアコンを、つけはじめる。
でも、いまはまだ、その手前にいる。
仕事帰りに、空がまだ青い時間。
冬よりは長くて、夏よりは短い。
1年でいちばん、夕方が伸びていく時期。
それを車の中から感じられるのは、ほんの数週間のことなのかもしれない。